虹色コンチェルト
「あはは。音羽の幸せそうな顔も可愛いねー」
「んっ。…か、可愛くなんて…ないょ」
ウインナーを呑み込んで、
ぶんぶんと首を横に振る。
「そういえば、その髪も可愛いよね。自分で編んだの?」
問われて、
音羽は左手を自分の髪に触れた。
「これは、…錬ちゃんが、やってくれたの」
「へ?れん、って…さっきの幼馴染くんが!?」
目を丸くした琴子が、
箸をピタリと止めて声を上げた。
そんなに驚くようなことだっただろうか。
「錬ちゃん、上手…だから…」
「それは見れば分かるよ!…私が言いたいのは、そういうことしなさそうだってこと。器用そうにも見えないし」