虹色コンチェルト


 放課後になり、

帰り支度をしているところに琴子が声を掛けてきた。


「ねーねー、音羽」

「…?」

「部活とか決めてる?」

「ううん」

「なら、オケ部に入らない?」

「オケ部……?」

「オーケストラ部、だよ」


 それは知っている。

 けれど、

音羽は専攻自体に迷いがあるため、

部活のことまでは考えられないのだ。



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