私がある日消えたなら
父と私
父は、普段から暴力を振るうような人だった。
けど、暴力を振るう人は私だけだった。
母、妹にはしなかったのだ。
だから、私が父から暴力を受けていることは母と妹には知られていない。

もともと私は妹より勉強ができなかった。
父は、勉強さえ出来ればそれでいいという。
だから、私は勉強をとにかく頑張った。
けど、妹には及ばなかった。
それが悔しくて悔しくて。
妹の前で思いっきり泣いたのを覚えている。

父は、とても頑固で自分の意見は最後まで貫くひとだった。
回りからみればいい人。
けど家での父はひどかった。
学校のテストで100点を取らなければ夜ご飯は抜きだった。

私はそんな父が大嫌いだった。
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