『前の席の幼馴染み』
気が付けば俺は不審者の男が持っていたナイフのせいで頭を切っていた…
頭が痛い…
道路が赤くなっていく…

俺の目から透明な液体が出てくる…

…涙がっ
涙が止まんねぇよ
赤い血と透明な涙が混ざって道路が濡れていく。

「唯奈っ…
 唯奈…!」

「…やだ…蓮…蓮…」 

その時男は血で赤くなったナイフを草むらに投げ捨てて震えながら逃げていった。

「蓮…今、今助けるからね…?
 だから…もう泣かないで?ねぇ…」

そう言いながら唯奈は泣き崩れた。
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