ギャルとメガブス
夜になり、富士見が丘の俊くんのもとへ向かう。

俊くんはいつもと変わらぬ私を待ち焦がれていた様子で、踏み切りの前に立っていた。


そんな言い方をしたら俊くんに膨れられてしまうだろうけれど、まるで主人を待つ忠犬のようだ。


私はそんな俊くんを見るたびに、何だか胸が温かくなった。


無条件に私を認め、私を必要としてくれている人なんて、家族以外に誰がいようか。

俊くん以外、誰もいない。
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