ギャルとメガブス
「――行こうとしたこともあるよ」
「したこと?」
「行けなかった」
「どうして?」
「分からないけれど……あの踏切から離れようとすると、物凄く疲れるんだ。
だから、遠く離れた場所には、行ったことがないよ。
せいぜい、この街一帯が限度」
地縛霊、というオカルトチックな言葉が、脳裏を過ぎった。
「僕さ、幽霊でしょ?」
「まあ、そうね」
「時々、便利なこともあるけどね」
「カギを開けたり、センサーを誤魔化したり?」
「そうそう。
でもね、不便なことの方が、多分多いんだと思うよ。
それに、テレビでよくお化けの番組やってるでしょ?
ああいうので言ってること、そんなに当たってないよ」
「したこと?」
「行けなかった」
「どうして?」
「分からないけれど……あの踏切から離れようとすると、物凄く疲れるんだ。
だから、遠く離れた場所には、行ったことがないよ。
せいぜい、この街一帯が限度」
地縛霊、というオカルトチックな言葉が、脳裏を過ぎった。
「僕さ、幽霊でしょ?」
「まあ、そうね」
「時々、便利なこともあるけどね」
「カギを開けたり、センサーを誤魔化したり?」
「そうそう。
でもね、不便なことの方が、多分多いんだと思うよ。
それに、テレビでよくお化けの番組やってるでしょ?
ああいうので言ってること、そんなに当たってないよ」