ギャルとメガブス
「ったく、こんな夜中に、呼び出されて、たまんねーよ。

六本木で、飲んでたんだぞ!

わざわざタクシー使って来たんだからな!」

「そんなに、怒鳴らないでよ」

「で? 何で学校に入り込むなんて馬鹿な真似したんだよ。

お前、本当に一人だったんか?」

「ひ、一人よ……」


コーイチは、疑いの眼差しで私を横目に見る。


「どうだかな。

真っ暗な学校で、どっかのヤローイチャついてたんじゃねえの?」

「なっ、何言い出すのよ!

そんなんじゃ、ないわよ……!」


無性に腹が立った。

俊くんとの時間を、汚されたような気がした。
< 155 / 215 >

この作品をシェア

pagetop