ギャルとメガブス
「本当に、彼女一人でしたよ」


警備員が横から口を出す。

それでもコーイチは、まだ疑い続けている。


「そりゃ、おたくらが行ったときには、コイツ一人だけだったかもしれないっすよ。

でもォ、だからって言って、コイツが男連れじゃないって証拠にはなんないっしょ。

もしかしたら、後から落ち合う予定だったかもしんないし」

「まあ、それはお二人になってから話し合って下さい。

私らは、その辺はどうでも良いんで」


警備員がピシャリと釘を刺したので、コーイチはまだ何か言いたさそうだったが、口を閉じた。
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