ギャルとメガブス
「あそこの門、警備会社でコンピュータ管理されてるんですが。

こちらのデータには、開いた形跡、ないんですよね」

「……」

「どうやって、開けたんですか?」

「……」

「赤外線センサーにも、引っ掛かっていない」

「……」

「おまけに、監視カメラにも映っていないね」


もう、こうなったら「酔っ払って覚えてません」なんて言い訳、通用するわけがない。

だけど、これ以上、何て答えろって言うのよ。


私が途方に暮れて無言でいると、警備員たちは困ったように、互いに顔を見合わせた。

コーイチだけが、一人ワケが分からないといった表情で、きょとんと傍観している。
< 158 / 215 >

この作品をシェア

pagetop