ギャルとメガブス
「……あのォ、それって、どういうことなんすかね?」


コーイチが尋ねると、警備員は肩を竦めた。


「さあ、我々も聞きたいくらいなんですがね」


私以外の三人の視線が、私に一点集中する。


「いつもピアノの音がするって、うちの会社に通報入れてくる人が、今日はあんたが侵入してるところを見たって言って電話してきたんだ」

「……」

「でも、計器のデータを確認しても、それらしき形跡は何一つ残されていない。……あんた、どうやって入ったんだ?」

「正直に答えなさい」


二人の警備員それぞれから責められる。
< 159 / 215 >

この作品をシェア

pagetop