ギャルとメガブス
「言えよ、ミナ」


コーイチが私の肩を掴んだ。

私は、大きく息を吐いて、こめかみを押さえた。



「言ったって、信じないわよ……」

「良いから言えってば」

「……幽霊よ」

「は?」

「だから、幽霊よ。

幽霊と、一緒にいたのよ。

それで、毎日あの音楽室に忍び込んで、ピアノを弾いてたの。

だから、証拠が何も残ってないのよ! 

これで良い!? 満足した!?」

「お前、ふざけんのも良い加減に――」
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