ギャルとメガブス
私は今、完璧に、痛い人だ……。

あーあ……どうして、もっと他にうまい言い訳を思いつかなかったんだろう。

例えば――出てこない。

ああ、やっぱりダメだ。


暫くして、三人が戻ってきた。

コーイチは、呆れ果てた視線で私を見ている。

私は彼の目を直視できずに、ずっと俯いていた。


「あのですね。

今回は、大目に見て、内密に済ませます。

不法侵入のデータも、残っていませんし……」


警備員たちは、薄ら笑いを浮かべた。


「今後は、例え酔っ払っても、こういったことがないようにして下さい」

「……すみません」
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