ギャルとメガブス
「あのね……私、真夜中の小学校に不法侵入したの。

で、警備員に見つかったんだけど、見逃してもらえたのね」

「ふんふん」

「だけど、警備員に問い質されて。

っていうのも、私は不法侵入したわけだけれども、不法侵入した痕跡が残っていなかったの。

ほら、カメラとか、コンピュータ管理されてるロックのデータとか」

「へー。どうやったの? ハッキングとか?」

「まさか。私がそんなこと、できるように見えるわけ?」


男は首を横に振った。

まあ、そうだろう。

どこからどう見ても、私はバリバリのギャルだし、自分で言うのもなんだけれど、ギャルというものは一様にして頭が悪そうに見えるものだ。
< 179 / 215 >

この作品をシェア

pagetop