ギャルとメガブス
「私が見たのが本物なら、いるんじゃないの?

つっても、私以外の人には、見えてなかったけどね」


私は投げやりな調子で答えた。


「どんな感じ?」


男は尋ねる。


「どうもこうも、普通だったわよ。

昔の友達。小学生の時の。

私が引っ越した直後に、電車に轢かれて死んじゃったんだって」

「ふうん……興味あるなぁ。

なんかさ、君、幽霊の話なのに、超普通に話すよね。

まるで、生きてる知り合いの話でもしてるみたいにさ」


私は鼻を鳴らした。


「だって、私にとっては友達だから。

生きてる人間と、変わらないもん。

犬猫と喋る方が、幽霊と喋るよりも大変なんじゃないの。

言葉、通じないし」
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