ギャルとメガブス
だって、常識的に考えれば、幽霊なんているわけがない。
俊くんと出会う以前の私なら、絶対にそんなもの信じなかった。
けれど……俊くんと過ごした楽しい時間が全部妄想だったと考えることは、寂し過ぎる。
一気にシュンと萎れてしまった私の肩を、男は励ますように軽く叩いた。
「でもさ、それも、出てから会いに行けば分かることだろ?」
「まあ、ね」
私は俯いた。
ああ、俊くんに会いたい。
ここから出たら、真っ先に会いに行くのに。
「でさ、そこで頼みなんだけど。
俺も、幽霊に会いたいんだよね」
「はァ?」
思わず大声を張り上げてしまい、私は慌てて自分の口を押さえた。
周囲を見回すと、食堂にいた患者たち全員が、私を振り返っていた。
俊くんと出会う以前の私なら、絶対にそんなもの信じなかった。
けれど……俊くんと過ごした楽しい時間が全部妄想だったと考えることは、寂し過ぎる。
一気にシュンと萎れてしまった私の肩を、男は励ますように軽く叩いた。
「でもさ、それも、出てから会いに行けば分かることだろ?」
「まあ、ね」
私は俯いた。
ああ、俊くんに会いたい。
ここから出たら、真っ先に会いに行くのに。
「でさ、そこで頼みなんだけど。
俺も、幽霊に会いたいんだよね」
「はァ?」
思わず大声を張り上げてしまい、私は慌てて自分の口を押さえた。
周囲を見回すと、食堂にいた患者たち全員が、私を振り返っていた。