ギャルとメガブス
「私、別に変になっているわけじゃないのよ。

ただ、コーイチ……元カレがね、大袈裟に騒いで、勝手に病院へ通報しただけなの」

「そうだったの?

お母さん、病院から電話が来て、初めて知ったんだけど、事態が良く飲み込めなくてね。

未だに、どういうことなのか、あんまり分かってないのよ」

「別に良いよ。

話がでっかくなっちゃっただけで、本当は大したことじゃないから」

「ただね……みなこ、他人様に迷惑を掛けるようなことは、しちゃいけないのよ」


私は頷いた。


「分かってる」

「それなら良いわ」


母は微笑んだ。

私も母を安心させたくて、微笑み返した。
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