ギャルとメガブス
恐らくそれは、自身への劣等感から来るものだったと思う。


私は目が悪く、分厚い不恰好な眼鏡を掛けていた。


子供というのは残酷なもので、出る杭はすぐに打つどころか、格好の遊び道具としてしまう。

それは子供ながらの無神経さにより、時として度を越し、いじめという悪意に発展した。



不恰好な眼鏡が元凶となり、私はいじめの標的にされていた。


私の名は「みなこ」だが、いじめっ子たちからは

「メガブス」

というあだ名で呼ばれていた。


メガネブスという意味と、更に「メガトン級のブス」という意味があるらしかった。
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