ギャルとメガブス
私たちは、首都高下へ向かった。

マコトが、そこなら首都高の騒音で煩いから、ある程度音を出しても苦情が来ないだろう、と言ったからだ。

歩きながら、私は俊くんにマコトを紹介した。


「……これ、彼氏?」


眉を潜める俊くんに、私は笑って否定した。


「違うよ。

アイツとはもう別れた。

それに、アイツのせいで、私、精神病棟に入れられて、俊くんに会いに来れなかったんだよ」

「酷い」


俊くんは腕を振り回して幼稚に怒った。

私はその様子がおかしくて、大笑いしてしまった。
< 203 / 215 >

この作品をシェア

pagetop