ギャルとメガブス
私は不細工な女子が嫌いだった。

中途半端な格好をしている女子が嫌いだった。


どうしてかって?


それは、私に過去を思い出させるからだ。


封印した、メガブスの過去を。



午後3時の小休憩時、私は店の裏口で煙草を吸いながら、彼氏にメールを打った。


「今日、何してる?

ミナは、七時には仕事ぁがれるヨ☆

ごはんでも、食べに行かなぃ?」


一応、自慢の彼氏ということになっている。


名前はコーイチ。


一年前まで某有名ファッション誌でモデルをやっていた、超イケメンだ。

でも、事務所の社長と大喧嘩し、今は原宿のセレクトショップで、週3でバイト。

給料だって、ガクンと減った。
< 23 / 215 >

この作品をシェア

pagetop