ギャルとメガブス
3 メガブスと五線譜
俊くんと私は、作曲に取り掛かった。
とはいえ、私は作曲なんてしたこともなかったし、俊くんが途中まで作った曲を聴いて、自分との音楽レベルの差に愕然としていたぐらいだ。
だけど、俊くんは私を上手い具合に引っ張ってくれた。
大概の場合、俊くんが何となく音符を楽譜に書き込んでいって、
「これ、どうかなぁ」
と、私に尋ねてくる。
私はそれを見ながら実際に弾いてみて、あれこれ偉そうに意見した。
その度に、俊くんが曲を練り直し……毎日少しずつ、曲はできていった。
それは陽気で、明るくて、跳ねるような快活なテンポで、私の性格とは正反対な雰囲気の曲調だったけれど、それが逆に、私に明るさを与えてくれるようだった。
放課後が楽しいので、私は学校に来るのも苦痛ではなくなった。
休み時間も、日々増えてゆく五線譜の上の音符を見ては、放課後の時間を心待ちにしていた。
そんなある日。
とはいえ、私は作曲なんてしたこともなかったし、俊くんが途中まで作った曲を聴いて、自分との音楽レベルの差に愕然としていたぐらいだ。
だけど、俊くんは私を上手い具合に引っ張ってくれた。
大概の場合、俊くんが何となく音符を楽譜に書き込んでいって、
「これ、どうかなぁ」
と、私に尋ねてくる。
私はそれを見ながら実際に弾いてみて、あれこれ偉そうに意見した。
その度に、俊くんが曲を練り直し……毎日少しずつ、曲はできていった。
それは陽気で、明るくて、跳ねるような快活なテンポで、私の性格とは正反対な雰囲気の曲調だったけれど、それが逆に、私に明るさを与えてくれるようだった。
放課後が楽しいので、私は学校に来るのも苦痛ではなくなった。
休み時間も、日々増えてゆく五線譜の上の音符を見ては、放課後の時間を心待ちにしていた。
そんなある日。