ギャルとメガブス
学校って、こんなに楽しいところだったっけ?


私は時々、これは夢なのではないだろうか、と考えた。

私の顔には、以前にはほとんど浮かばなかった笑みが、絶え間なく浮かぶようになった。


口数も増えた。

始めのうちは、相手の反応を見てびくびくしながら搾り出していた言葉。

それも、いつの間にか何も考えずとも、ポンポン飛び出すようになった。



放課後の生活もガラリと変わった。

それまでは、一人……いや、俊くんとピアノを弾くばかりだった私の放課後。

それが、学校が終わってからも、キョウコや他の友達から遊びに誘われ、駄菓子屋に行ったり、公園へ行ったり、外で遊ぶことが増えた。
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