蝶の行方は
土方歳三side
紫「一くん!」
稽古終わりの道場。
リン____と紫羽の声が響く。
紫「お疲れ様!はい、これ手ぬぐい。」
斎「あぁ。ありがとう。」
子供たちに稽古をつけ終わった斎藤が、微笑みながら紫羽のもとへ。
紫「あと、これお茶ね。」
斎「あぁ。あんたの淹れるお茶は格別だからな。」
紫「そんなことないよ。
でも、ありがとう…///」
…最近。
紫羽と斎藤の仲がやけにいい。
いや、それはいいことなんだが…!
…なんつーか、一時期紫羽のことが好きだった…かもしれねぇ俺が。この状況を見せつけられるのはかなりキツイ。
土「はぁ…」
今は別に、紫羽を恋人にしたいとは思わない。
すっぱりと諦めた。
だが、いざ目の前にするとなぁ…
土「…散歩にでも行くか。」
新調したばかりの草履を履いて、町に繰り出した。