愛させろよ。
先輩はベッドに腰を降ろし、俺にも隣を勧めた。

「あ、ありがとうございます……」

俺は真っ白なそのベッドに、ほんの少しだけお尻をひっかけた。

「カチカチじゃないの。相原らしくもない」

先輩は微笑んだ。

「そうだ、これ」

俺は、ずっと持ったままだった先輩の楽器を手渡した。

「ありがとう」

先輩は楽器を抱きしめた。
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