愛させろよ。
帰り道、信号待ちをしていると、桐谷先輩が後ろから来た。

俺は先輩に気づいて、会釈をした。

先輩も軽く会釈を返してくれたけど、すぐ視線を外されてしまった。

先輩との間に、カーテンが下りてしまっているようだった。

透明だけど、すごく分厚いカーテン。

やっぱり、告るべきじゃなかったか……

俺は激しい自責の念にかられた。
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