愛させろよ。
緞帳が下りると、部員たちの表情が一斉に緩んだ。

宮崎先輩だけは、表情を変えずに指示を飛ばした。

「次の団体が使うので、椅子と雛壇を全部はけてください!」

俺たちは楽器を置き、しばらく肉体労働に徹した。

解散になると、俺は桐谷先輩と一緒に楽器を持って講堂を出た。
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