愛させろよ。
向かったのは、おなじみのあの場所。

グラウンドの正面の、校舎の影だ。

さすがにここまでは、喧騒も届いてこなかった。

俺たちは、そこの地面に並んで座った。

先輩は小さくなってうつむいていた。

口火を切ったのは俺だった。

「……どうしたんですか?」
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