愛させろよ。
「堤良隆」

堤先輩は、いつも通りの表情で淡々としていた。

茉莉花先輩はまだ呼ばれない。

演奏する威風堂々はもう七巡目に入った。

さすがに長い。

指揮棒を振り続ける福田先輩の顔にも、疲れが見え始めた。

今、やっとG組の最初が呼ばれた。

三年は確かI組まである。

あと三クラス分……!
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