愛させろよ。
卒業式が終わると、俺たちは楽器を置いて校門に走った。

卒業生たちが続々と出てきていた。

俺と桐谷先輩は茉莉花先輩を探した。

人の間から、茉莉花先輩の頭が見え隠れしているのを俺は見つけた。

「来ました!」

俺たちは飛んでいった。

「茉莉花先輩!」

先輩は俺たちに気づくと、前と少しも変わらない笑顔を向けてくれた。

「わあ、啓介くん、藍ちゃん! 元気にしてた?」

「はい!」
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