愛させろよ。
もう少しでソロだ。

俺は桐谷先輩の背中を見つめる。

「相原は、私の大切な人。上手くできないわけないじゃない」

すっと周りの音が引いた。

福田先輩のまなざしが、真っ直ぐに俺をとらえる。

俺は息を吸いこみ、ゆったりと吹き入れた。


届けるんだ。俺の想いを。

紡ぐんだ。七色の虹を。

俺は、桐谷藍の大切な人……。


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