愛させろよ。
会場を出ると、蘭さんがいた。

「藍、相原くん。二人とも、ソロすごく素晴らしかった」

にっこり笑ってくれた。

「相原くん。虹、薄くだけど、見えたよ」

「ありがとうございます!」

何より嬉しい言葉だった。

蘭さんは桐谷先輩を見て言った。

「藍も、堂々としててよかった。わたしの娘だけのことはあったわ」

桐谷先輩は微笑んだ。

「ありがとう……お母さん」
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