愛させろよ。
「ねえ、相原」
「何ですか?」
「前に、息が吐けなくなることがあるって言ったじゃない?」
「ああ、はい」
「あれね、あの日から一度も起きてないの」
「あの日……って」
「相原が私を抱きしめてくれた日よ」
先輩は俺の手を握る力を少し強めた。
「何でだろうね」
「何ですか?」
「前に、息が吐けなくなることがあるって言ったじゃない?」
「ああ、はい」
「あれね、あの日から一度も起きてないの」
「あの日……って」
「相原が私を抱きしめてくれた日よ」
先輩は俺の手を握る力を少し強めた。
「何でだろうね」