愛させろよ。
「先輩……知らず知らずのうちに、自分で自分を殺そうとしてたんじゃないですか」

先輩は目を見張った。

「だから、死にたくなくなった途端に治ったんじゃないですか」

先輩は微笑んだ。

「そうかもしれないわね。相原がいるから、私は生きていられる」

「俺のおかげじゃないですよ。先輩が自分の価値に気づいたってだけです」

「気づかせてくれたのは、相原でしょう?」

先輩は横に移動して俺にくっついた。

髪が俺の肩に触れた。
< 435 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop