愛させろよ。
桐谷先輩は続けた。

「私が何も教えられないとは言いません。でも、二ヶ月しかなくては何も教えられないのと同じです」

「俺、頑張ります!」

考えるより先に、口が動いていた。

「桐谷先輩の言うこと、全部吸収します! できるだけ、先輩方の迷惑にならないようにします!」

桐谷先輩が、俺を見据えた。

透き通った緑色のまなざしだった。

「できるの?」

「はい!」
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