答えて下さい、先生!!
三章
もう、やめます
「こんにちは」
「お、こんにちは受験生」
受験生、そう私は受験生だ。
だから恋なんてしません。
もう、先生とは呼びません。
受験が終わったら塾をやめる。
そう決めた。
「先生!!聞いてくださいよ」
真美さんが先生に話しかける。
その話は塾でする話じゃないでしょう。
やめてください。
先生も止めてください。
あぁ、なんでそんな楽しそうな顔で話をしてるんですか。
……私にはそんな笑顔向けないくせに。
「真美、勉強するぞ。ほら!」
先生は真美さんにプリントを渡す。
真美さん、早く受け取ってくださいよ。
なに見つめあってるんですか。
なんなんですか。
付き合ってんですか。
あぁ、胸が痛い。
自分で言って辛くなってる。
私は馬鹿ですね。
ホントに。