答えて下さい、先生!!
人は変われるんです
「こんにちは」
「こんにちは」
先生が塾に来れるまで、玲奈先生が一人でやってくれるそうです。
今は玲奈先生と二人きり。
少し緊張します。
「西村さん」
「は、はい!」
いきなりのことで驚いてしまった。
「そんなに驚かなくても」
そう言って笑う小林先生とても綺麗だった。
「私ね、健先生と別れたの」
「えぇ!!」
い、今なんて……
「私が振ったの!!あの馬鹿、他に好きな人がいるのよ。その好きな人のこと考えてて車に轢かれたのよ、ホント馬鹿でしょう」
小林先生は、少しスッキリしたような顔をしていた。
「なんか、先生変わりました?」
「そうかもね。あなたのお陰よ。ありがとう美里ちゃん!」
そう言うと先生は笑顔でこちらに近づいてくる。
というか、名前……
「私は、前に進んだわ。だから、あなたも前に進みなさい」
「前に…でも私、どこが前かわからないんです」
「まだ好きなんでしょう?だったらちゃんと思いを伝えなさい。そしたらきっと前に進めるわよ」
小林先生は私の肩に手を置いた。
「……はい、頑張ります!!ありがとうございます、玲奈先生」
私も、前に進みます!!