答えて下さい、先生!!
先生、こっちだって質問があるんです。
こっち向いてくださいよ。
真美さんを教えている先生の横顔を見めてため息を一つ。
私はここ最近、何回ため息をはいたのだろうか。
「こっち向いてくださいよ」
小さな声で呟き前を向き直す。
先生の馬鹿。
「で、西村さんはどうしたの」
先生の声が耳元で聞こえた。
「うわ、えっと」
いきなりのことで驚いてしまった。
「なんで、そんな驚いてんの?西村さんが読んだんでしょ」
先生は少し笑いながら言う。
あー、緊張しちゃったな。先生、それはずるいよ。
……ずるい?何が?
この時はまだ、わからなかった。
この気持ちがなんなのか。