二人は甘い初恋関係
「あ、垣内先生…!」


入り口から声を掛けてきたのは、先生と思われる年配の女性。


急いで走ってきたのか、呼吸が荒い。


「清水先生、どうされたんですか?」


「ちょっと急な来客が来てしまって、申し訳ないんですけど、垣内先生…代わりに2年生の補習授業を見ていてもらってもいいですか?今、生徒たちにはプリントをやらせてるので…。」


「はい、分かりました…。直ぐに行きます。」


垣内先生が答えると、清水先生は申し訳なさそうに会釈して、また走って行ってしまった。


「小春川さん、ごめんね…。私、補習授業を見に行くことになっちゃったから、これで失礼するわね…。」


「あっ、はい…。今日って、2年生の人…来てるんですね。」


先生方しか学校にいないんだと思ってた…。


「うん。午後は2年生の補習で、午前中は…1年生の補習だったの。じゃあ、私…行くね。明日は…登校して来たら、まず職員室に寄ってね!」


「分かりました…。」


お辞儀すると、垣内先生は慌てて教室を飛び出して行ってしまった。







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