二人は甘い初恋関係
即座に鏡の前に立つ。
映っている自分の顔に、瞬きを繰り返した。
「わっ、ほ…本当に真っ赤…。」
そう言えば、なんだか…火照ってる気がする。
寒気があるわけでも、具合悪いわけでもないのに……。
両手で頬を押さえながら、少し首を傾げた。
おかしいなぁ、どうしちゃたんだろう…。
こんな感覚に陥ったこと、初めてだよ。
鏡の前から離れて、ベッドの端にストンッと腰を下ろした。
水城君、今まで…私みたいな“男の子のことが苦手な女の子”が周りにいなかったから、“特別”って思ってくれてるのかな…。
珍しいなぁ…みたいな意味合いで。
うん、そうかもしれない…。
だけど…
“特別”とか、“素の自分でいられる”とか“気が楽”とか…。
水城君の言葉の一つ一つが、すごく嬉しいな…って感じた。
温かい気持ちがフワリと心に広がったんだ…。