二人は甘い初恋関係
Process*3
好き、だけど…
小春川 美羽、16歳。
高校1年の冬。
生まれて初めて、好きな人が出来ました…。
だけど…
「はぁ……」
「小春川さん、溜め息だなんて…どうしたの?」
水城君のことを“好き”だと自覚してから、数日が経った、朝の昇降口。
零した溜め息を、ちょうど登校してきた眞田さんに聞かれてしまったのだ。
「もしかして、律矢と何かあった?」
「えっ?」
「ほら、ここ数日ぐらい…律矢と小春川さん、殆ど喋ってないような気がするから。」
うっ…。
眞田さん、鋭い…。
「律矢のヤツ、小春川さんに変なこと言ったりしたとか?もしそうなら、遠慮なく私に言ってね!私が代わりにアイツをとっちめてやるから!」
「う、ううん…そうじゃないから大丈夫だよ。ありがとう…。」
心配してくれる眞田さんに笑顔を作った。