二人は甘い初恋関係
まずは、水城君に謝ろう…。
あまり話し掛けられないように、私が気まずい空気を作ってしまっていたこと。
ドキドキに負けないように、言葉にしなきゃ。
よし、と心の中で気合いを入れる。
水城君、もう教室にいるかな…?
そんなことを考えながら、教室に向かおうとした時だった。
「あのっ…」
突然、声を掛けられた私。
振り向くと、そこに立っていたのは見知らぬ男の子。
ウェーブがかった茶髪に、整った顔立ち。
背は180センチぐらいだろうか。
な、なんで…私、呼び止められたんだろう…?
訳が分からず固まっていると、男の子は瞬きを繰り返しながら、私を見つめた。
「もしかして、君って…冬休み明けに転校してきた子?」
急に訊ねられた私は、ビックリしつつも反射的にコクンと頷く。
一体、誰…?
疑問に思っていると、男の子は途端に目をキラキラと輝かせた。