二人は甘い初恋関係

「本当、ごめんな。」


「そっ、そんな…水城君が謝ることないよ。私が、もっと男の子との会話に慣れればいいだけだし…。」


そうなれば、さっきみたいに戸惑うこともなくなるだろうから…。


「あ、ああ。でも、俺以外の男と接するのに慣れるのは、ちょっと複雑っていうか……」


「えっ…?」


「いや、何でもない…。今のは、独り言みたいなもんだから…。」


「う、うん…。」


戸惑いながらもコクンと頷いた。


今の、どういう意味だったのかな…?


っていうか、それを考えるよりも先に、私も水城君に謝らなくちゃ…!


「み、水城君…!」


「ん?」


「あの、私…水城君に謝りたくて…。」


「えっ、俺に…?なんで?」


不思議そうに瞬きをする水城君に言葉を続けた。


「このところ、私…水城君と殆ど話そうとしてなかったの…。ど、どんな風に話したらいいのか…ちょっと分からなくなっちゃって、気まずい空気…作ってた。ごっ、ごめんね…。」


ぎこちない声で、水城君に伝える。


水城君、怒るかな…?


それとも、呆れる…?


< 141 / 322 >

この作品をシェア

pagetop