二人は甘い初恋関係
一緒に帰るのはドキドキです
今日、水城君と結構…お話できたなぁ…。
放課後になり、帰りの準備をしながら頭の中で振り返る。
まだまだ私の話し方は、ぎこちなさが抜けないし、会話のキャッチボールが上手くいかないこともあるけれど、きっと…ちょっとずつ慣れていくよね。
また明日、頑張ろう…。
コートを着てマフラーを巻く。
バッグを持って廊下に出ると、水城君が私のあとを追いかけてきた。
「小春川!」
「ど、どうしたの?」
「あのさ、家まで送るよ。」
「えっ!?」
思いも寄らぬ言葉に、瞬きを繰り返した。
「で、でも…今日は真っ暗なわけじゃないし、一人で帰れるから大丈夫だよ。」
この前は、勉強で遅くなったから家まで送ってもらっちゃったけど、今日はまだ明るい。
あまり気を遣ってもらうのは、申し訳ないもんね…。
心の中で静かに頷いていると、水城君は照れくさそうに頭を掻いた。
「あ、いや…なんていうか、その…俺が小春川と一緒に帰りたいだけなんだけど、ダメかな?」