二人は甘い初恋関係
「そっ、そんなことないよ…!私、まだ水城君としか、こんなに会話をしたことないから…。他の男の子だと、緊張したり戸惑ったりしちゃって、殆ど会話も出来ないと思う…。」


今朝、有川君に話し掛けられた時も、オドオドしちゃったし…。


まだまだ他の男の子たちと接するのは、ハードルが高いんだよね…。


「そっか…。それ聞いてホッとした。」


「えっ?」


「あ、いや……今のナシ。独り言みたいなもんだから、気にすんな。」


苦笑いしながら、クシャクシャと頭を掻く水城君。


なんで、ホッとしたんだろう…?


独り言って言われても、気になっちゃうよ…。


少し俯き加減の水城君を見つめた。


で、でも…そんなこと聞けないし、ここは…話題を変えた方がいいかも…。


何を話そうかな…?


うーん……。


考えれば考えるほど何も思い浮かばないよ…。


内心…焦っていた時、冷たい風が頬を撫でた。


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