二人は甘い初恋関係
「そ、そっか…。役に立てて良かったよ。」


頬が緩みすぎないように気をつけながら、マフラーを受け取った。


「明日から厚手のマフラーにするね…。あの、水城君…今日は温かくして休んでね。」


「えっ…?」


「空気が結構冷えてきてるから…。私も、水城君に風邪ひいてほしくないし…。」


恥ずかしそうに俯き加減で話す小春川。


その姿に心臓が大きな音を立てて鳴り響く。


自分の体調を心配してくれる小春川の優しさが、かなり嬉しかった。


「ありがとな。」


ヤバい…。


今、声…裏返りそうになった…。


表情とか不自然になってねぇよな…?


内心…気にしていると、小春川は軽く頭を下げた。


「そ、それじゃあ…また明日。」


「あっ、小春川!」


マンションへと入って行こうとする小春川を、咄嗟に呼び止めた。


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