二人は甘い初恋関係
やべぇ…。


嬉しさで、顔…ニヤケてる。


周りに誰もいねぇよな…?


キョロキョロと辺りを見回しながら、マフラーを首に巻き付けた。


なんだか、ほのかに甘い香りがする。


小春川がさっきまで首に巻いていたからだよな…きっと。


「……………。」


うわ…。


そう思ったら、急にドキドキしてきた…。


加速する鼓動と共に、頬に熱が集まるのを感じた。


俺、小春川のこと…意識し過ぎだろ。


いや、でも…誰かを好きになると、みんな…こんな風になるんだろうか。


ちょっとしたことでも、ドキドキしたり…赤面したり…するもんなのかな。


そんなことを頭の中で考えながら、足取り軽く歩く。


熱いままの頬をパタパタと仰いで、家の前までやって来た時だった。



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