二人は甘い初恋関係

「もしかして、小春川さんと付き合うことになったとか！？」


「はぁっ！？何言ってんだよ。まだ、そんなところまで進んでねぇよ！」


ついつい、声に力が入る。


自分でも驚くほど、動揺していた。


「えっ、そうなの？じゃあ、それ以外に何か良いことがあった…ってこと？」


「ああ。今日は小春川と結構…話せたし、明日から朝も一緒に学校に行くことになったから…。」


……って、なんで佳織に正直に話してんだ俺は。


「へぇ、そっか～！それで、あの緩んだ表情ってワケね。律矢ってば、小春川さんが相当好きなんだね！」


「…悪いか？」


「ううん、全然！女の子と適当な付き合いしてた時とは比べものにならないほど、今の律矢は良いと思うよ！」


「ふーん。」


照れくさい気持ちを紛らわせるように、わざと素っ気なく返事をする。


笑顔の佳織から視線を逸らして、クシャクシャと頭を掻いた。