二人は甘い初恋関係

声にならない声で呟く。


この人が、何でベッド脇で寝ていたの??


疑問は深まるばかり。


困惑していると、男の子は欠伸をしながら私に視線を向けた。


「小春川、目…覚ましてたのか。」


「えっ、あ……はい。あの、ここって…」


周りを覆う白いカーテンを見回す。


「ああ、保健室。小春川、みんなの前で挨拶しようとした時…いきなり倒れたんだよ。」


あ……。


そうだった…。


私、自己紹介をしようとしたら目眩が襲ってきて、それで体が傾いて……。


あの後、倒れたのか…。


ここ、病院じゃなくて保健室だったんだ…。


ようやく、自分の置かれている状況が理解出来た私。


だけど、まだ疑問が他にも残っている。




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