二人は甘い初恋関係
「まあ、放課後もチョコを渡そうとする女の子たちがいるだろうけど、暫くすれば収束すると思うよ。」
「そっか…。」
確かに、朝からずっと…休み時間の度にたくさんの女の子たちが来てるわけだし、生徒数には限りがある…。
放課後になって、ある程度の時間が経過すれば落ち着きそう。
そのタイミングを見計らって渡せばいいんだ…。
全く渡せる時が無いんじゃないか…と不安だっただけに、少し心に光が差し込んだように感じた。
「眞田さん、アドバイスしてくれてありがとう…。放課後に渡してみるね。」
「うん!でも、小春川さんがタイミングを見極めなくても、きっと…放課後には律矢の方から小春川さんのところに行くと思うよ?」
「えっ…」
「一日中、小春川さんと話さないってのもアイツには耐えがたいことだろうから。それに、今日は危険な放課後!律矢としては、自分自身で小春川さんを守りたいんじゃないかな。」
「ま、守る…??」
その言葉がどういう意味なのかよく分からない私。
パチパチと瞬きを繰り返した。