二人は甘い初恋関係
Process*5
諦めたくない想い《律矢side》
『ご、ごめんなさい…。』
そう答えた小春川の声は、すごく震えていて…。
目元は少し潤んでいて、戸惑いの表情を浮かべていた。
そんな辛そうな小春川を見たら、いつまでも引き留めていることなんて出来なくて、掴んでいた手首を離した俺。
教室から出て行く小春川の姿を見た後、しばらくその場から動くことが出来なくて立ち尽くしていた。
やっぱり、まだ告白するには早かったのかな…。
かなり、困惑してたもんな…小春川。
いや、そういう問題じゃないか…。
そもそも小春川にとって、俺は単なる友達であって、それ以上の関係にはなれない…っていうことなのかもしれない…。
恋愛対象外か…。
「…………。」
それ、すげぇキツいな…。
大きな溜め息が零れる。
心は暗い闇に覆われているかのように、重く沈んでいた。