二人は甘い初恋関係
あの時、本当は…
だ、ダルい…。
寒気もしてきたし、風邪…ひいちゃったのかな…。
少し体を丸めながら、ゆっくりと家に向かう。
眞田さんに悪いことしちゃった…。
日誌のこと、明日…学校に行ったら謝らなくちゃ…。
時折…吹き抜ける冷たい風に小さく震えながら
、重い足取りで歩く。
な、なんだか…家までの道のりが遠く感じる…。
具合、悪いからかな…。
早く帰って休みたい…。
そう心の中で感じていた時だった。
「小春川…!」
えっ!?
今の声、もしかして…。
とても聞き覚えのある声に反応して振り向くと、視界に映ったのは…こちらに向かって走ってくる水城君の姿。
私は、驚きのあまり瞬きを繰り返した。